Hotel atarayo Osaka

大阪の事務所ビルを簡易宿所に改修した。 もともと大阪の町並みは、豊臣秀吉が区画割りをし、町と筋を作ったため、「うなぎの寝床」と呼ばれる間口が狭く、奥行きの長い敷地にいっぱいに建てられた建物が多い。そんな中、「うなぎの寝床」のような築40年程度の事務所ビルを簡易宿所に用途変更と改修する工事を担当した。大阪は2020年予定の東京オリンピックや2025年予定の万博開催を見込み、特区民泊や簡易宿所の開設を積極的におこなっている。 全体プランは、もともと中央にあった階段、エレベーター等の縦動線を利用するため、中央に共用部を配置し、両端に個室群を配置することで、無駄のないプランとした。 個室は大阪の簡易宿所の条例に準じた範囲で、単純なカプセルホテルにならないよう、3タイプ5種類用意した。どのタイプの部屋も簡易宿所としては大きな個室として、プライバシーを大事にし、特注のロールカーテンで、音や光を遮り、プライベート空間とした。ホテル程度の居心地の良さと少し広がりのある感覚を持つことができると同時に、簡易宿所の共同トイレやシャワー室の経済性を兼ね備えられるような建物とした。

メンバー

クレジット

  • 設計
    トートアーキテクツ LAB
  • 担当者
    安田智紀
  • 施工
    藤井建設
  • 撮影
    矢野紀行

データ