
アウトドアライフスタイルを提供するSnow Peakが原宿に出す新業態店舗、「Snow Peak LAND STATION HARAJUKU」のプロジェクト。 日本各地の魅力を発信する拠点となるこの店舗は物販に加え、「お土産」と題し、新潟県燕三条の技術を活かした商品や全国のその土地にしかない「いいもの」をセレクトし紹介する案内所としての役割も持ちます。 お土産を扱うこの店舗でクライアントから語られた「日本の土から産まれた文化を再発見する」というキーワードから「土から産まれたもの」をコンセプトに空間の設計を進めました。 人と人、人と自然をつないできたスノーピークの活動が空間にも反映されるよう、 床からは土や木など自然素材のものを、天井からは施設が持つ工業的な素材を使用し対象的なマテリアルがバランスよくつながる空間を目指しました。 カフェのテイクアウトも行うこの店舗ではカフェカウンターを空間の中央に配置し、カウンターを中心に各エリアを回遊できるゾーニングとしました。 この配置によりカウンター内へいるスタッフとどのエリアからでもコミュニケーションが取れるようになりました。 エントランスにはお土産のエリアを配置し、そこにある象徴的な壁面はお土産とそれにまつわるストーリーを伝えます。 エントランスを抜けるとアパレルエリア、ハンガーは天井からの吊り下げ式とし回転することでハンガーの高さを変更できる仕様としました。 壁面棚はステンレスのフレーム構造にし、背面にはスノーピークのテントで使用させている生地をドーム状に張り実際のテントを想起させるようなデザインとしました。 店内奥はギアエリアとし、キャンプ場のイメージからウッドデッキを用いたスペースとしています。 デッキはスノーピークの地元である新潟県の魚沼杉を雪の中で野晒しに、自然が生み出した経年変化を空間に取り込んでいます。 また、外を見渡せる大きなガラスサッシがあるギアエリアにはスノーピークのテントやチェア、テーブルが配置され、 コーヒーをテイクアウトしたお客さま同士がコミュニケーションをとる場所としても機能します。 コーヒーやドリンクを片手に日本各地のその土地にしかない「いいもの」に触れ、ローカルの魅力を発見できる。 そんな豊かな時間を過ごせる場所になりました。