あてのわ

ビルディングタイプ
バー・居酒屋
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日本 東京都

DATA

CREDIT

  • 設計
    株式会社セカンドプランニング
  • 担当者
    ヨシダハジメ
  • 施工
    株式会社サンリット建設/左官:原田左官工業所
  • 撮影
    近藤スタジオ/小林久井

居酒屋Japan2022 店舗デザインアワード受賞 https://izakaya-japan.com/design-award/ コミュニケーションを誘発するラウンドカウンター 北海道で食品加工会社を営んでいる施主企業の飲食業態初出店案件。 お酒のおつまみとなる珍味や乾物を中心に扱い、 小売店や通販を通して全国的な販路を設けて60年以上ご商売をされているが、 消費者から直接声を聞く場がほしいとのことで、マーケティングを兼ねて 自社の商品を“あて”としてお酒を楽しんでもらうカウンターバル的な店舗を 東京につくりたいとの依頼を受け、弊社がデザイン設計を担当。 弊社代表もたまたま北海道出身ということもあり、お施主様との協議の中で 「ステレオタイプな“ホッカイドウ”イメージからの脱却」を目指そう という共通認識のもとで、料理、サービス、そして内外装も含めて、 素材の良さに甘んじずにひと手間掛けたモノを提供する空間構築をテーマと決める。 一方で、物件探しの段階でお施主様は カウンター内に立つスタッフとお客様との距離が近い「コの字カウンター」をイメージ。 しかし実際には諸条件を考慮した末でこの間口一間半の「鰻の寝床」物件に決まり、 上述の「コの字」をどう置換するかが設計上のポイントとなったが、 直線と弧を組み合わせた形状のロングカウンターを上手く配置することによって、 お客様の視線がカウンター越しのスタッフに自然と向かうようなレイアウトになり、 狭いながらもコミュニケーションを誘発する空間を表現できたと考えている。 素材の良さを示す仕上材には、原田左官さんの協力を得て、 継ぎ目なく緩やかにアールを描くロングカウンター天板にモールテックスを採用し、 内外装のポイントとなる面ではモルタル金ゴテによって表情豊かな質感を演出。 特に外装の店名サインと北海道地図は、周囲のモルタルから面落ちする形で彫り込み、 ガラスネオンの外照による陰影がつくる独特のファサードが生まれ、 まさにお施主様が今後、ホッカイドウから日本全国に、そして世界に 『あての輪』を拡げていくためのWILLの詰まった発信拠点ができあがったと自負している。

物件所在地

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