
築50年を越える既存住宅の改修計画です. ご依頼の住宅は,老朽化しつつも,法的な問題もあり再建築ができないという問題がありました.構造も現在の耐震基準と照らしても不安の残るもので,断熱など温熱環境にも大きな問題がありました. 一方で,その佇まいは瓦屋根などに古き良き日本家屋の佇まいを残し,亡きお父様の思いも感じられるものでした.計画ではそんな既存住宅の佇まいを継承しつつ,適切な構造補強と断熱改修を行い,大胆なプランニングによって現代の家族の住まいを再構築しました. 内部はほぼ新築並みの改修を行っていますが,一方で改修ならではの制約も相まって,新築ではなかなか行わないようなユニークなゾーニングになっています.古くて新しい,新鮮な空間体験です.