




Rurban House 敷地は、東京首都圏より電車で1時間程度の埼玉県郊外のベッドタウンであり、駅からは徒歩3分程度の場所である。この地域に住む人々は、駅近くの駐車場まで車でやってきて、そこから駅まで歩き、東京圏へ電車で出勤していくという、車が生活に密接した郊外の生活がある。 東側に隣接したアパートがあり、残る三面は全て駐車場に囲まれた筒抜けの状態であった(数年後に、前面道路の反対側のみアパートが建設された)。 クライアントの要望は、どこにいても明るい室内という事、そして隣接する周囲の駐車場と適度な距離感を取ることが求められた。そこで、周囲に駐車場があることをポジティブな要素として捉えることはできないか。人々の往来が多いのは、通勤時間帯の朝と帰宅時の夕刻である。だから、昼間はそこまで人の往来がなく、そして駐車場という「空」の状態は、むしろ遠方への拡がりを持っているだろう。 奥行きのある敷地形状に対し、片流れの吹き抜けを内包したボリュームを回転接続することで、限られた床面積に拡がりを与え、どこにいても光が届く構成とした。 環境負荷の高い西側に対峙させた壁は、敷地長手に沿って20m程度。そこに6つの「窓」が開いている。 強い西日を遮り、駐車場が通り道となる吹きさらす季節風への対応、夕刻以降の車のヘッドライトへの対応である。そのはっきりとした目的が、敷地境界上に建てる所有や防犯としての「塀」という存在を弱めていく結果となり、壁のあちらとこちらにゆるやかな繋がりを意識させる存在となった。 道路と宅地という二分化する境界上に、周囲の環境や街との別の繋がり方を色々と思い描いた。
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