
東京上野御徒町にあるテナントビルの2フロアに跨る、健診と外来を行うクリニックの計画である。 外来診療を行うための適度な清潔感を持ちつつも健診施設としての新鮮なイメージとして、ポジティブな印象が強調された空間が求められた。立地の特性から幅広い客層を対象として認識し、デザイン自体が視覚的に優位な空間とすることを意図している。2フロアに跨る与件から、巡回型で待合スペースが分散されるシークエンシャルな平面構成は避けている。 強調された天井面の分割、カラーの連色、虚の吹き抜けなどによりコントラストを与え、視覚的なゾーニングと機能的なゾーニングをリンクさせ、健診の流れの中で弱く知覚されるサインとしている。その要素を家具、サイン、ディテールにも反映し、個々の存在感を強めながらも、連なる階調の中に複眼的な奥行きが感じられるように意識した。 エントランスフロアの落ち着いた雰囲気に対し、健診フロアは色調や素材感を大きく変えず、斜めという動的な素材の扱い方をすることで対比的な印象としている。
