KNS_"Shiina children school"

ビルディングタイプ
幼稚園・認定子ども園・保育所
22
882
日本 茨城県

DATA

CREDIT

  • 設計
    株式会社no.555一級建築士事務所
  • 担当者
    土田 拓也 / 佐久間 悠
  • 施工
    髙塚建設工業株式会社、電気設備設計・衛生機器設計:EOS plus、外部サッシ:株式会社キマド、床暖房:サーマスラブエンジニアリング株式会社
  • 構造設計
    株式会社シェルター
  • 撮影
    鳥村剛一写真事務所 _ 鳥村 剛一

茨城県牛久市の計画。 幼稚園の付属棟、小規模保育園、企業主導型保育園を2期に渡り計画している。 既存幼稚園脇の駐車場であった場所が建設地である。 様々な幼稚園や保育園を視察した上で、今後の発展・ニーズなどへの対処を「予測する」のではなく「予測しきれない」と考える方が素直であると気付き、園の発展、そして地域に住む家族が何代にも渡って安定して通える園作りを模索している。 まず、幼稚園の付属棟と二つの保育施設を作る上で、整然と並べることをやめ、分離させパラパラと配置している。 これは、将来的に予測しきれない変化に対応すべく、あえて規則性を排除している。 規則性が予測できない変化の足かせになると考えた上で、建物のサイズ、平面的な角度、屋根の角度などをバラつかせることで、将来計画されるものがどのような大きさで、どのような要素のものであっても、「バラツキ」が吸収してくれると考えたからである。 既存幼稚園は、過去を遡ると4度に渡る増築工事によって今に至るが、縁側空間(渡り廊下)で、ひと続きになる統一性のある誠実な増築工事が行われてきた。 我々日本人には何か馴染みがあり、潜在的に幼稚園を感じる「縁側空間」や「渡り廊下」によって、精神的な安心感と魅力を感じる一方で、この地域特有の冬場の乾いた北風、夏場の暑さ、雨の吹き込み、または保育園という性質から、セキュリティという安全に対しても考慮すべき点であった。 子供達にとって縁側空間は、遊びの場であって、コミュニケーションの場でもある。 この縁側空間をアイデンティティと捉え、セキュリティも考慮した上で、ここではエントランスホール内に縁側空間を備えることとしている。 保育園のエントランスホールは朝夕の登園帰園の混雑解消にもなり、子供を抱えてくる母親にとっては雨や風の強い日に園の玄関先での引き渡し作業は大変なものである。 巨大なエントランスホールであるが、単に朝夕の園児受け入れスペースにとどまらず、そこには縁側が存在し、既存幼稚園同様、園児・保護者のコミュケーションの場となるように考えている。 エントランス棟からは、両側に棟を構え、1歳・2歳の保育室へ渡り廊下を通じてアクセスするが、園児達にとっては自分達だけの城に向かうようで精神的な安心につながる。 幼稚園付属棟については、厨房棟と遊戯棟となり、これらも本園から渡り廊下でアクセスし、その先に保育園棟につながる。 これは2期に分けて作られた性質の異なる2つの保育園共に同じ構成となっている。 既存の「縁側」「渡り廊下」といった当たり前、その当たり前は幼稚園の顔であり、卒園生の思い出でもある。この「当たり前」を尊重し、新たな増築棟にもそれを継承していく。 今後の幼稚園・保育園のあらゆる変化に、フレキシブルに対応し、そしてここでの「らしさ」を卒園生の心に残しながら、地域に示すことができればと考えている。 

22

物件所在地

22