町田W邸

ビルディングタイプ
戸建住宅

DATA

CREDIT

  • 設計
    遠藤誠建築設計事務所
  • 担当者
    遠藤誠、大滝航平
  • 施工
    バウムスタンフ、造園:カラーズ(飯寺祐介)、ライン照明:ひかり(犬丸堅二郎)、ライン照明:ひかり(犬丸堅二郎)
  • 構造設計
    野村基建築構造設計
  • 撮影
    遠藤誠建築設計事務所 石井航

住まい手は小さなお子様のいらっしゃる若いご夫婦で、土地探しからご一緒させていただきました。決めた土地はご要望の床面積の条件に比べて大き目でしたが、その背景にはご主人が庭でゴルフの素振りをするためだけでなく、これから増えるであろう家族の生活を「ゆったりのんびりしたものに…」という思いがあったように感じ、その感覚を大事にしたいと考えました。また、東側道路を挟んだ向かいのお宅の緑もボリューミー(ほとんど雑木林!)で、「借景として活かす」とメモしてプランニングをスタート! 西側部分は平屋、北側は2階建てとしたL型の建物配置で、敷地のやや東側に南北に走る一枚の独立塀によりプライバシーの確保された大きな中庭を構成。その塀や周囲の軒先のラインは極力高さを抑えることで、家の中心となる中庭に明るさと開放感、視線の抜けなどをもたらしています。隣戸の緑に関しては、2階東側の子供室からの眺望享受と、中庭の緑が塀越しの借景と繋がることなどを狙った計画です。 また、この両面焼杉仕上げの塀は、ファサードとなる東側立面上のアクセントであもり、内部のいたる窓や中庭から愛でることができるテクスチャーであり、上品で落ち着いた佇まいがこの家のアイデンティティとなることを意図して選定したものです。 現在、東側の道路から見ると、中庭の木々はこの壁の上から少しだけ顔を出す程度です。しかしお子様の成長とともに、数年のちに高く大きく生い茂るようになり、焼杉の経年変化も相まってファサードをより味わい深く、お向かいの緑あふれるお宅同様、町の景観にも潤いを寄与するものへと変化していくことを期待しています。

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