上原の家

ビルディングタイプ
戸建住宅

DATA

CREDIT

  • 設計
    藤吉秀樹建築計画事務所
  • 施工
    岩本組、造作家具:ニシザキ工芸、造園:永井庭苑、照明:モジュレックス
  • 構造設計
    スタジオ創
  • 撮影
    新建築写真部

敷地は東西に長い敷地で、近隣に緑が多く残っている閑静な住宅地にある。その緑豊かな環境に溶け込ませるように、樹々の狭間に建っているような住宅を造ることを考えた。  中心部に中庭を設け、隣り合う2階レベルの庭と二層に樹木を配することにより、道路越しにある高い隣地の樹々と視覚的に繋げることで借景となり、豊かな緑に囲まれていると感じることができる様に、小さな庭を配置した。  道路からのアプローチは、狭く効果的に緑化された玄関ポーチを通り、コンクリート壁やコールテン鋼の天井により、僅かに圧迫感を与える様に意図的に行った。そして、コールテン鋼製の玄関ドアを開けると、広いギャラリー空間により意識が解放される。その視覚の先には硝子とステンレス製の階段、そして、それを明るく照らし出すトップライトからの光と中庭からの自然光。中庭の樹木と杉型枠のコンクリート壁そして光、といったシークエンスが心地よく出迎えてくれる。  1階には子供室と予備室、2階は主寝室とリビングダイニングという構成になっている。階段を上がると1階から2階へと連続する樹木の緑が広がっている。部屋の奥にある特殊な金属で仕上げた壁が、視線を奥へと誘導する。そして、その奥の2階レベルにある庭は、上部の丸くくり貫いた穴から、樹木の枝が空へと延びてゆき、意識を天空へと向かわせる。

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物件所在地