




海に面した丘の上の敷地にある古い住宅。2階の寝室に上ると東には海を、南には丘の下に広がる町と遠くの山を眺めることができた。どちらもとても気持ちのいい広がりで、その古い和室の中でまだ見ぬ住宅を思い描いていた。 どっしりとした重みを感じる外壁でファサードを構成した。玄関を開けて入るしっとりとした一階は、寝室や音楽室を配して意図的に閉鎖的な空間。階段を上ると海と山の景色を望むおおらかな大空間が広がる。2階にはリビングルームと、ワーキングスペース、水回りと洗濯室など生活の中心になる室を配置している。 東京での生活も長い施主の新しい生活が、気持ちのいい時間になることをイメージして計画を進めた。施主はこの広い空間にどっしりとしたソファーではなく、軽いラウンジチェアを選択した。気分に合わせて椅子を持ち運び、オーディオで音楽を聴いたり、海を眺めながら読書をしたり、自由に過ごすという。施主の芯のある優しいおおらかさが現れたような住宅が完成した。
2

