横浜市金沢区。能見台は直線的な道路で構成された街区に住宅が密集したベッドタウンで、周辺には公園や緑地が残る落ち着いた住宅が広がっている。 道路に面した北側は閉鎖的なボリュームをずらして構成し、その隙間に開口部や設備を集約した。5つの住宅に囲まれた３方に対しては、雁行した外壁や袖壁で視線を操作し、分割されたそれぞれの場所が緩やかに繋がった、広がりを感じられる内部空間が実現している。 住宅が近接した南側から採光をとるための吹抜は２階の各室をつなぐ。吹抜を見下ろす廊下はワークスペースとして利用され、３つの部屋はドアを開けると直接吹抜につながり、空間全体が連続する。プライベートを確保しながらも、どこにいても居心地がよく、家族の気配を感じられる、多様な過ごし方を受け入れられる住まいを目指した。
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