丘上の平屋

ビルディングタイプ
戸建住宅
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141
日本 滋賀県

DATA

CREDIT

  • 設計
    HAMADA DESIGN、照明:NEW LIGHT POTTERY
  • 担当者
    濱田 猛
  • 施工
    ベストワークス株式会社
  • 構造設計
    造形工学研究所 福永 毅
  • 撮影
    HAMADA DESIGN 濱田 猛

大屋根と3棟 敷地は滋賀県甲賀市、甲賀忍者で知られるこのエリアは江戸時代には城下町として栄え今でも歴史ある建物が散見される。天平年間に建立された大池寺の境内を背景に持つ約2000㎡の丘のような場所に平屋の二世帯住宅を計画した。 丘上からは南側に甲賀市街が一望でき、敷地も十分な広さがあるため、東西に細長い長方形状とし必要な機能を3つに分けて独立させ、それぞれを南面させる計画とした。 3つの機能 ①共同で使うキッチンや浴室と親世帯の寝室をまとめた「主屋」 ②子世帯の寝室と最低限の水回りをまとめた「ハナレ1」 ③ゲストのための「ハナレ2」 上記の独立した3棟に共通の大屋根を架けた。東西南北全てに大きく軒を張り出した全長36.4mの大屋根と、同じ投影線まで造られた縁側が、分散配置された3棟の「つなぎ」の役割を果たす。 南面したそれぞれの部屋からは1間サイズの大きな間戸を介して縁側に繋がる。 「軒下」・「縁側」・「間戸」という伝統的な日本家屋で使われてきた要素を現代の住宅に復元した。 一方、構造的には棟木無しの登り梁方式としており、ここでは現代の特殊金物が役割を果たしている。 春になると敷地内の桜の樹々が花開く。間戸を介して季節の移り変わりを感じ、縁側で過ごす時間が増える。何かと窮屈な今の時代、内部と外部を行き来しながら豊かな生活を送ることができる、そんな住まいを目指した。

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物件所在地

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