
ポップカルチャーと現代美術の接続を目指す実験的なアートギャラリーを運営するナンヅカの新しいフラグシップギャラリーである。市街地再開発によるビル建て替えに伴い渋谷から神宮前へ移転、多目的に使えるスペースを備えた新築のギャラリーを構える事となった。 建物のヴォリュームは法的な広さ・高さの制限と、1,2Fにできるだけ天井の高い展示空間、3,4Fに容積率を使い切るように多目的なスペースを確保したいという要望から導き出された。4層を積み上げる事でできた屋外部分を展示スペースやテラスとして使えるように、階段・手すり・庇といったヴォリュームに取り付くエレメントをすべて亜鉛メッキされた鉄で制作した。庇に取り付くロゴのデザインと扉の鏡面仕上げのアイデアは空山基氏、1,2F外壁のカスタムペイントは中村哲也氏といったナンヅカ所属アーティストによるものである。ラスティックなペイントを施された即物的なヴォリュームに、同じマテリアルで統一されたエレメントと鏡面仕上げの扉やロゴが対比的に取り付きフラグシップギャラリーにふさわしい象徴的な佇まいを獲得した。