
大暖簾をくぐり、一度下がった目線を上げると富士山が目の前にひろがる ひとの動作と出来事の流れを併せて考えていた。 富士山の麓、三島市は富士山からの溶岩とその恩恵でできた美しい水の街で、 とても特徴的な体験のある場所である。 それらとつながったものとして、新しくできあがる空間を存在させたいと思った。 風景を望むロビー。格子の奥行でできたレストラン。飛び石を進んだ先にある湯船。日本らしい寛ぎの客室。 それらを地元の石や木の色形を配置しながら、日本の庭のようなシークエンスのある空間体験として構成した。 日本での、三島での空間体験と連なったものとして。 たしろまさふみ
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