KAYAC Kamakura annex office

ビルディングタイプ
オフィスインテリア
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167
日本 神奈川県

DATA

CREDIT

  • 設計
    Specialnormal Inc.、ライティングデザイン:株式会社エフ・ディー・エス
  • 担当者
    高橋慎
  • 施工
    株式会社ディー・ブレーン
  • 撮影
    鳥村鋼一

鎌倉に本社を置く、面白法人カヤックの別館オフィスのデザイン。 鎌倉駅の裏手の改札となる西口の、御成通りの中でも象徴的な古い元銀行の建物は、躯体自体が堅牢に、また少し特殊に設計されており、全体のデザインはまず、この建物の内装を解体することからスタートした。 内壁や天井を剥がすと、しっかりと作られたコンクリートの躯体で、趣のある下地が現れた。デザインの方向付けは、この建物の歴史や重みをそのままデザインとして活かしながら、カヤックらしく面白みを感じられるようにデザインを構築した。 2Fは、エントランスを入ると、銀行の受付のような長いカウンターが現れ、天井の高さが確保できるため、必要最低限の要素をレイアウトし、天井が高い気持ちのよい執務室としてデザインしている。 銀行であった事がわかる、厚い扉をもつ金庫室は書庫兼スタンディングの打ち合わせスペースとして変化させた。 3Fは、壁の量が多かったため、必要なレイアウトのための壁と構造の壁は残しつつ、十分な席数が確保できるように進めた。2Fにも共通して言えることだが、執務室の機能と、気軽に集まって小さなミーティングをし易いように、ミーティングポイントを壁が残っている場所にしつらえた。 残した壁には、建築当時の墨出しのための言葉などそのままを残し、また、躯体の質感を損なわないように、ホワイトボードの機能は代わりにガラスのボードを用意し、壁にそのまま書いてしまうような遊び心を加えた。 4Fは、テラスが室内とそのままつながりを持つようにデザインした。ミーティングルームを幾つか配置し、テラスと繋がる部分はここで働くスタッフが集まったり、また休憩したりと自由に利用しやすいように、腰がかけられるステップを設けた。 エントランスのアプローチから各階のアプローチの方法、内部の詳細にに至るまで、建物そのものを尊重しながら、その建物のもつポテンシャルを引き出すように丁寧に作り込み、デザインを仕上げている。

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物件所在地

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