




DATA
- ビルディングタイプ
- 共同住宅・集合住宅・寮
- 工事種別
- リノベーション
- 延べ床面積
- 100㎡
- 竣工
- 2020-02
CREDIT
- 設計
- frontoffice tokyo
- 担当者
- Will Galloway, Koen Klinkers
- 施工
- 今井哲朗デザイン事務所
- 撮影
- 矢野紀行
東京にあるほとんどの新築マンションのように、内向的で閉鎖的な部屋が隣り合った、極めて機能的で無機質に感じたこのマンション。部屋は形式的な廊下で接続され、配管や構造に沿って設計された天井は高さがまちまちで混沌としていた。 施主の要望は、レイアウトを変えることなく新しい雰囲気を生み出すこと。新たなデザインを施すことで今までの居住空間を「消去」し、オリジナリティあふれるユニークな空間を演出することを希望された。 この「消去」という考えは重要で、豪華な装飾や仕上げに頼らなくなった現代に適したアイデアと言える。このような外界と直接つながりのない小さな空間では、壁や天井などの本来の形を変えることで何も存在しない場所に奥行きができ、人間らしさが感じられなかった空間に一定のヒューマンスケールが作り出される。そのような考えから始める設計は至ってシンプルだった。仕上げ材はオークベニヤに絞って、それを縦横に繰り返し重ねることで層を作り、空間の間にスムーズな動きを生み出した。実用面ではこれらの新たな層が元設計の天井高の差に意味を与え、従来のドアが並ぶ廊下を外の公園の景色へといざなうアプローチへと変えた。 金物や配管などは木製パネルに組み込み、スイッチやその他のディテールでシンプルかつ静寂感のある雰囲気を演出。全体的には整然としているものの、空間を反復パーツで構成することにより、居心地の良い暮らしが叶う人間らしいヒューマンスケールを実現した。
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