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敷地は北海道の新篠津村。周りに田畑が広がるのどかな場所ですが、冬には日本海から石狩平野へと吹き込む北西の風が強く、積雪も非常に多い厳しい環境でもあります。手の届く範囲の広さで、手を加えながら暮らしていきたいという30代のお施主さん。限られた予算で、簡素な住まい方を支える質実な空間が求められました。 風除室を兼ねた土間、居間/台所、個室、水回りが単純な切り妻屋根の下にある一室空間のような小さな平屋です。登り梁は道内で手に入る4mの無垢材を手刻みで加工し、組上げました。それがそのまま外部へと跳ね出し、深めの軒をつくっています。これは夏場の日ざしは遮りつつも冬場は多く取込むことや積雪から建物を守るためのものです。耐久性のある外壁の道南杉は傍に立っている古い納屋に倣いました。 今後この住まいが住人とともにどう変わっていくか、ささやかな期待を込めて見守っていきたいと考えています。
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