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その業態は『炉端焼』。昭和40年代には国内に1万軒以上もあった炉端焼店だが 最近はあまり見かけなくなる一方、ここ5、6年ではNY等 海外で注目されている業態だ。 店員の元気な声で通された注文の料理を、目の前でその日の新鮮な素材を炭火で豪快に焼く その様は1つのエンターテイメントである。 今迄クローズドキッチンが多かったワタミの厨房を完全なオープンキッチンにし、 炭焼き場をまるで舞台の様にスポットライトで当て、臨場感・スケール感を表現した。 その舞台である大きな厨房を、まるで客席の様にカウンター席・ベンチシート席が 取り囲んでいる。 料理への演出以外にも、炉端焼には欠かせない日本酒をショーケースや棚で瓶を見せるだけ でなく、一斗酒樽やアンティークの陶器樽・通い徳利を壁面に陳列し、酒蔵を思わせる 演出をしている。 奥には新宿という土地柄、大人数での宴会もとれる可変性のある個室を用意した。 新宿野村ビルという就業者人数が非常に多いこの立地で、仕事帰りにほっと一息つける店 をめざし、店構えは昔の宿場をイメージ。焼杉板の壁から続く木枠ガラス引戸からこぼれる 灯りと人々の活気は、そこが高層ビルの地下であることを忘れさせる。 そのファサードの前に吊られた超巨大な提灯が、いつでもお客様の御来店・お帰りを 見守っている。
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