
国際物流のDX推進を目的に、デジタルフォワーディングサービスを展開するShippioのオフィス移転プロジェクト。 デザインするにあたって大切にしたのは、Shippioが新しい拠点として浜松町という土地を選んだこと。浜松町は、交通・船・飛行機などあらゆる物流の拠点となる場所。恵比寿や渋谷などベンチャーやスタートアップ企業が多く存在する都心部ではなく、目の前に東京湾が広がる。ビルを囲むように首都高が流れ、訪れるたびに物流を感じられる場所。都心部では見ることのできない唯一無二の景色が広がるこの場所を新しい拠点に選んだこと、その想いをオフィス全体で表現したいと考えた。 オフィスの区画は、380坪の1フロア。エントランス、会議室など来客者を招き入れる「ビジターエリア」と、社内のメンバーが集う「リフレッシュエリア・セミナースペース」を海の景色が一望できる東の方向に計画。「オフィスエリア」との境にはオープンラックを配置し、空間を緩やかに分けた。 エントランス、待合スペースを抜けて、会議室に向かう回遊性のあるレイアウトでは、通路を進むことで必ず、海の景色が見えてくる。通路を1段高く設けたのは、海の景色が自然に見下ろせるように。 広々と抜けのあるエントランスでは、エイジング加工を施した貨物船のカウンターが来客を出迎える。待合スペースのソファには、貨物の輸送に使われる中古の木製パレット、通路の柵にはエイジング加工を施したロープ、帆布を使ったルームサイン。空間全体に国際物流との繋がりが感じられる様々な要素を散りばめた。 この場を通じて多くの人が繋がり、組織の成長とともに空間も変化していく。「物流を変えていく。」そんなShippioの思いを、空間全体で表現したオフィスが出来上がった。