




PROJECT MEMBER
DATA
- ビルディングタイプ
- 共同住宅・集合住宅・寮
- 構造
- 木造
- 工事種別
- 新築
- 延べ床面積
- 1092.07㎡
- 竣工
- 2018-09
CREDIT
- 設計
- 藤森雅彦建築設計事務所
- 施工
- 積和建設中国
- 構造設計
- ハシゴダカ建築設計事務所
- 撮影
- 小川重雄
敷地は、広島市の北部に位置し、周囲にはゆるやかな山々が連なっている。 一昔前は住宅地の中に農地が多く点在していたが、徐々にその数は減り、現在は最寄のJR・私鉄駅を中心に建設されたバスターミナルや中高層マンションと昔ながらの低層戸建て住宅とが混在している。 市街地へのアクセス、周辺環境のよさから子育て世代の家族が増えつつあり、人口の高密度化が進むと予想されるエリアである。 計画地もその潮流を受け、農地を賃貸アパートとして転用しようとするもので、計画当初より施工者・管理会社とともに事業収支シミュレーションを行い、全15戸のファミリータイプ賃貸アパートとすることにした。 15戸分のボリュームを検討するにあたり、単位ボリュームを周囲の2階建て程度の建物より少し小さくすることで、住宅群となった際の圧迫感の軽減を図った。 接地階では余地が“広場的な空間”と“路地的な空間”とで構成されるようボリュームを配置した。 15戸全体をひとつのコミュニティ単位とするには大きすぎるため、15戸を“広場”を含む4つのコミュニティ単位に分割し、各住戸がその“広場”(=コミュニティ)に面するような計画とした。 広場をつなぐ路地の一部は室内外のバッファーとなり、それに面する住戸へ緩やかな帰属性を持った専有ピロティのような場所にもなっている。 2階のボリュームは接地階とはずらしながら配置していき、接地階とのずれによって生じた部分を各住戸の専有テラスとして利用している。 住戸間の視線の交錯は、一部住戸の階高の調整や植栽の配置などにより軽減している。階高の調整によって室内ではロフトスペースが生まれ、賃貸アパートとしての付加価値(賃貸面積に含まれない空間)を生み出している。 できるだけ界壁を設けない戸建て住宅のような独立性の高い長屋を実現し、すべての住戸がメゾネット形式、4面採光・通風を確保している。 また、外壁はガルバリウム鋼板素地、一文字葺きとした。周囲の風景を柔らかく写り込ませるこの外壁は、時間や天候、また季節によって様々な表情を写し出し、この場所にしかない固有の新たな風景と空間を生み出す。 戸建てや分譲に比べ入居者が変わるサイクルの早い賃貸アパートにおいて、広場と路地による弱い境界線がコミュニティの形成に寄与し、この計画が敷地境界を超えて周辺の環境やコミュニティにも働き掛ける媒体となることを期待している。
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