己斐中の家

ビルディングタイプ
戸建住宅

DATA

CREDIT

  • 設計
    宮森洋一郎建築設計室
  • 施工
    河井建設工業株式会社
  • 構造設計
    SAK構造設計
  • 撮影
    小玉龍幸
  • 機械設備
    岡村設備設計
  • 電気設備
    連合設備設計

建築の設計をするとき、いつも3つのキーワードを頭の中でくり返し念じながら計画をしています。 「素直・大胆・新鮮」。素直に思ったことを、大胆に表現すると、新鮮な空間ができると考えています。 「どこに(場所)・なにを(機能)・どのように(構成)」。場所の特徴、良いところ、悪いところを読み取り、建物のもっとも大切な目的を考え、それを実現できる空間の構成を考えるのが設計だと思っています。 「単純・簡単・素朴」。建築は単純な材料で、簡単につくられ、素朴にできあがったものが良い建築なのではないかと思っています。 これらの言葉を頭の中でつぶやきながら設計を進めました。 3方を住宅に囲まれ、北側の道路も広くありません。1階に生活空間をもってくることは諦め、主な生活空間は2,3階としました。1階のコンクリートの箱の上に、鉄骨の箱を載せ、生活空間が空中に浮かんでいるような空間の構成としました。 家型をした箱の内部には、1枚の壁と2つの箱を入れて空間を構成しています。1つの箱は桐の合板、もう一つは黒色のスレートで表面を覆い、全体に落ち着いた空間としています。2つの箱の余白がリビング、ダイニング、階段や廊下です。色んな方向に設けられた縦長の窓から光や風が入ります。 最近気になって、頭の中でくり返している3つのキーワードがもう一つあります。「心・頭・手」。やさしい思いで合理的に解決し、上手く設計したいという思いです。 心静かに、のびのびと生活できる素朴で新鮮な空間となったのではないかと思っています。

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