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ビルディングタイプ
共同住宅・集合住宅・寮
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日本 東京都

DATA

CREDIT

  • 設計
    OFFICE SUGURUFUKUDA
  • 担当者
    福田俊
  • 施工
    DESERGO
  • 撮影
    YUTA ITAGAKI / KIENGI

南北にバルコニーを持ったマンションの一室を改修する計画である。あらかじめ決められた大きさを超えることができない改修計画において、どうすれば現実の空間以上に広がりを知覚させるような、嘘を含んだ空間を作ることを試みた。 ①平面構成 バルコニーからの光で空間を満たし、またバルコニーへ抜ける視線を通すため、 南北のバルコニーをつなぐような大きなホールを設けた。寝室や水回りなどの各諸室は、ホールに寄り添うように配置し、機能ごとの主従関係をはっきりとさせた。この大きなホールはトンネルのような空間なっており、そこに外壁からサンプリングした桜鼠色の壁面が並ぶ。 ②桜鼠色の壁面 桜鼠色の壁面は、壁であることはもちろんのこと、建具であり壁面装飾であり、家具でもある。要はひとつの部材が複数の役割を持つのだが、すべて同ディテール、同仕上げ、同モジュールで構成されているため、どれが壁で建具か、わからなくなるときがある。一度この壁面が建具でもあると認識すると、建具ではない単なる壁の先にも空間が広がることを想像することになる。あるいは、家具だと認識すると、単なる壁であってもどこか親密な存在に感じられる。もちろん壁であると認識すると、大きなホールはトンネルとして完結し、建具や家具であることは意識の外へと消えていく。 また、壁面1枚のモジュールを一般的な扉よりも一回り小さい、W600mm,H1850mmと設定したこともあり、スケール感覚を徐々に狂わせていく。 床にフローリングやタイルなどを使わず、長尺のリノリウムを用いたのもスケールを探る手掛かりを消すための選択である。 ③架空の天井面 ホール全体の壁面より上部の高さ1850mm以上の部分をグレーで塗り込め、床から1850mmの高さを「架空の天井面」として設定している。 視覚的に天井を下げることで、認識される空間のアスペクト比を16:9 と横に押しつぶし、空間の横方向の広がりをより強調している。 この16:9というアスペクト比は、映画のスクリーンやテレビのモニターに用いられており、使われる一般的によく見慣れたフレームの画各画角であるといえる。 しかし、もちろん現実世界にはの空間にはフレームが存在しないため、フレームで切り取られた映画で映し出される空間は、架空の空間体験といえる。 現実の空間にスクリーンやモニター映画と同様の画角を見立てることは、空間に導入することで、存在しないフレームを想像させ、空間全体をどこか虚構めいたもののようにのもののように感じさせる効果をもつ。これは、空間を見慣れたアスペクト比に合わせたからこそ起こり得る錯覚であり、見慣れたものが見慣れないものに変容することを、建築空間を用いて実証する実験でもあった。ことを意図している ④可動式の家具 自由に移動する家具は、その時々で居場所を変え、特定の位置を決めさせない。 時には背景となり、時には主役として切り取った空間内に存在することで、見慣れた空間は見慣れない空間に変化する。 見慣れた空間の安堵感と異質な存在に思える瞬間が交錯する、親密さと不気味さを持った空間となった。

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物件所在地

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