△quarium Park

ビルディングタイプ
その他文化施設

DATA

CREDIT

  • 設計
    and to 建築設計事務所
  • 担当者
    谷口幸平 / 河野裕太
  • 施工
    バルボア・スタジオ
  • 構造設計
    yAt構造設計事務所 / 森部康司
  • 撮影
    Koji Fujii / TOREAL
  • 水槽計画
    カワスイ 川崎水族館
  • ファブリック
    安東陽子デザイン / 安東陽子 / 山口かすみ
  • 厨房計画
    Madre / 山根ひとみ / 齋藤潮音
  • 照明計画
    大光電気 / 安東克幸
  • 照明演出
    カラーキネティクス・ジャパン / 武藤ふみ子 / 島森円佳
  •  鉄骨工事
    勇伸工業 / 佐藤 勇樹
  •  空調設備
    ゼストコミュニケーション
  •  電気設備
    ユーエム電工
  •  幕屋根
    丸八テント商会 / 梅本 秀隆 / 池田 昇一
  •  左官 
    大喜舎 / 大迫喜春
  •  水槽設備設計
    VANアクアティール
  •  水槽製作・設置
    Yasuda / すいそうやさん
  •  給排水工事・LSS設置工事
    ドリコ
  •  植栽
    グリーバル

■メインテキスト 巨大な倉庫を改修した私設水族館の計画。発注者からは二種類の異なるシステムを用いた水槽が求められた。一つは市販品を用いたサブ水槽。もう一つは、川崎水族館との協働による水族館同等のLSS(Life Support System)を導入したメイン水槽である。発注者は両水槽の魚の状態や水質の変化を観察するため、日々記録調査をしている。 メイン水槽は魚、植物、微生物の三者が共生し、小さな生態系を構成する。魚の排泄物を微生物が分解するサイクルで最後に生産される硝酸は、魚にストレスを与える微量の毒性を含む。しかし、硝酸の蓄積を防ぐ循環型農業で知られるアクアポニックスは、植物が栄養として硝酸を吸収することで循環サイクルを形成。多様な植生との共生により、自然界に近い魚の生育環境を実現した。 水槽内の配置計画は、魚の回遊動線や多様な居場所、光環境を作るため三角構図法を用いた。この構図法は、庭石の三尊仏組や絵画の構図等、様々な所で用いられ、奥行きを作り出すと共に鑑賞者の心情に安心感を与える手法として用いられてきた。そこで、倉庫内も水槽のように捉え、三角構図を建築空間に展開した。メイン水槽を斜めに配置し、背面に三角形の余白を確保。壁面緑化を三角の山状に立ち上げて奥行を演出した。サブ水槽は空調設備を併用する必要がある事から、倉庫の一部を室内化。三角屋根の下に籠れるサブ水槽室を設けた。三角形を各所に散りばめた事で、巨大なワンルームであった倉庫内に三次元的な奥行きと居場所が生まれた。魚と共に人も回遊できる居場所を実現した。 ■構造と屋根 まず問題となったのがメイン水槽の重量である。メイン水槽のサイズは5m×2m、高さは1.5mであり、その荷重は32tにも及ぶ。既存の床は、このような重量に耐えられる性能を有していなかったため、地中に杭を打ち込み水槽を支える架台と緊結。建物とは独立した構造でメイン水槽を支える事とした。 3槽のサブ水槽は、総重量を支持出来るようスラブを新設。しかし、スラブの耐荷重はサブ水槽を支える耐力しか確保できなかった。そこで、倉庫上部の既設のクレーンに着目した。クレーンを梁と考え、屋根を構成するフレームごと吊り上げ、建物の基礎へと荷重を伝える計画とした。この方法によって、屋根を支える柱は不要となり、海月のような浮遊感のある屋根を実現した。 屋根は軽量化のため、薄手の生地と断熱層で構成。金属を蒸着させた生地は、淡いブルーからピンクの光の波長を反射させ、真珠のような輝きと艶やかさを表現し、親水性のある素材感とした。光を透過させる断熱材を使用し、倉庫内にぼんやりと光を灯す。

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