Power X

ビルディングタイプ
オフィスインテリア
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559
日本 東京都

DATA

CREDIT

  • 設計
    シオ建築設計事務所
  • 施工
    三井デザインテック
  • 撮影
    淺川敏
  • 照明設計
    杉尾篤照明設計事務所
  • 什器
    DBRAIN
  • 置家具
    インターオフィス / カッシーナイクスシー / インテリアズ

洋上風力発電所や陸地で発電された自然エネルギーをバッテリーにためて、長距離送電をするために蓄電池の製造販売、電気運搬船の製造販売を行うPower X のオフィスである。Power X の事業計画を聞いた私たちは、子供のころ誰しもが持っていたわくわくドキドキ高揚する気持ちが再燃するような感覚を覚えた。それは、事業に対する期待、将来性があるからに他ならないと直感した。そこで私たちは、オフィスを訪れるゲストに期待感と特別感を与えるオフィスにしたいと考え、その上で自然エネルギーの会社らしく人の手ではなく自然に、偶然に出来上がるデザインを用いてPower X の事業を表現することとした。  平面計画は、オフィスを訪れるゲストにお出迎え感と期待感、特別感を与えるため、ゆとりのあるReceptionと長いApproach を設け、そこから続くWindmill conference のためだけのGallery で繋げることで特別感を作った。43F に位置するこのオフィスは、晴れた日には富士山を望めるほど眺望が良い。長い廊下の先には東京を一望できる眺望が広がり、ゲストを驚かす。有機と無機の素材が混ざり合う宇宙のようなこの会議室は、円卓を囲みながら今後の事業について語り合う特別な場所である。Windmill conference の反対には、二室連続のArk conference がある。船型の机が特徴的なこの会議室は、間仕切りをサッシとすることで自然光と解放感を大切にリラックスした雰囲気で会議のできる場所である。平面を会議室エリアと半分に分けたWork Space は、将来スタッフが増えることを想定し拡張性を持たせ、その余剰スペースは、簡単な社内会議や気分を変えて作業のできるFree Space とした。  自然がデザインした素材には、ゲストを出迎える床には電気の流れているような白大理石を用いた。大理石の模様は、自然がデザインした模様のため、様々な顔を持っている。金属板は、特殊な研磨仕上げのうえに窯につけて模様が自然と現れる仕上げである。窓際の植栽は、時間とともに変化する太陽が様々な表情の影を床に与える。その他、Windmill conference の風車をかたどったテーブルのSUS 目地、Ark conference の船の形をしたテーブルや帆の意匠の執務椅子などが会社の事業を表現している。大理石や金属板を用い緊張感がありながら、自然の木や植物がオフィスに暖かさと居心地の良さを作り出す。  これらのデザインが、ここを訪れるゲストや働くスタッフの会社の事業の理解に寄与できればと願う。

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物件所在地

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