




PROJECT MEMBER
敷地面積10坪に建つ都市型住宅 駅徒歩7分の住宅密集地に建つ3世代4人家族のための木造3階建て住宅です。間口2間半、奥行き4間弱、3方を建物に囲まれた狭小敷地であったため、建築の基礎的要件である「光と風を効率良く取り込むこと」「限られた空間の中で広さを感じられること」の2つについて、改めてその可能性を検討することから設計が始まりました。 テクスチャーや色の異なる素材を用いて、室内に複数の層を構成することで、空間の奥行きや広がりを演出しています。一つの場や部位が複数の機能を同時に担うことで、限られた空間を最大限に活用しました。例えば、キッチンとリビングの間のスペース(段差)は、階段の1段目、踊り場、廊下の3つの機能を兼ねています。 建物の中央を貫く3層吹き抜けの階段は、光と風を上下階に運ぶ動線になっています。階段上部に設置した開閉可能なトップライトは、早朝、東から登る太陽の光を室内に取り込み、開放することで、室内の空気を建物上部から外部に排出し、建物内に心地よい空気の流れを作ります。 外壁には耐候性のあるガルバニウム鋼板を採用し、雨仕舞いを考慮して屋根と外壁を一続きの面として設計しました。2階リビングには街と繋がる大開口のFIX窓と通風用の小扉を設けています。室内側にはナラ材のベンチを設え、開口というよりむしろ光を通す壁として、ガラスに対面するのではなく背を向けて読書や編み物を楽しむ場として計画しました。外壁面から300mm飛び出した大開口、玄関前の溜まりの空間としてのアルコーブ、外壁の一文字葺きによって作られる陰影、これらは単純な箱型の建物が複雑で人の手が感じられる下町の街並みに溶け込む仕組みでもあります。
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