くにたち未来共創拠点矢川プラス

ビルディングタイプ
その他教育施設

DATA

CREDIT

  • 家具・什器
    株式会社良品計画

『生き甲斐、学び、楽しさ、癒しをもらえる場所』 くにたち未来共創拠点矢川プラスは、国立市民の方を中心に多くの意見を集めることで出来上がった国立市初の複合公共施設です。 施設内には、児童館、子育てひろば、幼児教育センター、多目的ルームなどをはじめ、ゆとりのある共用空間があります。 良品計画は、矢川プラスの施設コンセプトにそった備品、家具、什器等の選定・調達・レイアウト・納品等を行う事業者を決める、公募型プロポーザルに参加しました。 矢川プラスのコンセプトが「まちなかの大きな家と庭」であることから、私たちが今回提案したのは、対話を通じて地域・世代を越えて交流し、そこに関わる方々で考え、日常生活の中で様々な“コト”が生まれる「大きな家」を地域の皆さんと一緒につくるということです。 『こどもたちの想像力を引き出す』 矢川プラスは多世代交流拠点として、さまざまな世代の方を対象とした複合公共施設ですが、施設の半分ほどはこどもたちの為の空間となっています。 乳幼児から幼児、就学児まで年齢層豊かなこどもたちを受け入れる場として、細やかな設計がされています。 そのような施設の中で、私たちが大切にしたのは「こどもたちの想像力を引き出す」というデザインコンセプトでした。 こどもたちが過ごす空間に置く家具や遊具、おもちゃなどはできる限り天然の木材を取り入れています。 安心安全設計については実績のある協力業者とも連携しながら、一本の木をあますことなく使い、デザインしすぎず”素のまま”を活用することで、匂い、触感、木の硬さの違いからくる音、重さの違いを感じてほしいと思っています。 こういった素材に触れ、こどもたちの豊かな想像力で見立て遊びをする中で、自然と学びに繋がるものづくりを目指しました。 『地域の材と人の力でつくる』 ものづくりの際に考えたのは、なるべく地域材である東京の木を使うということと、地域のプレイヤーの力でつくるという事です。 東京の木を活用するにあたって、東京の奥多摩エリアで造林・育林などの林業から製材、加工まで取り組まれている協力業者に相談をし、実際に山の中を案内してもらいました。 東京の山というとあまりイメージが湧かないかもしれませんが、実は東京都の総面積の4割近くが森林です。 豊かな森林環境と、そこで林業に本気で取り組まれている方々とお話しをさせていただき、矢川プラスの開業後も持続可能な次世代につながる関係づくりができたらと感じました。 こうして、天然の木材を取り入れながら、楽しく遊びながら学びにもつながる遊具や家具が完成しています。 たとえば、こどもの遊び場に用意した大型積み木は矢川プラスの運営者の方々と一緒に共同で開発を進めました。 ブロックのように積み重ねて使うことはもちろん、長くつなげれば平均台や階段のようになり、積み重ねればテーブルや椅子のように、組み合わせによってさまざまな遊びを発見することができます。 また、切り株をそのまま使ったテーブルや丸太をそのまま並べてベンチにしたりなど、木材の素のままを知り、触れることができるようにしました。

物件所在地

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