
PROJECT MEMBER
陶芸教室チルコロの2号店としての会員制の陶芸・金継ぎ教室の改修の計画。隣で既に営業されていた既存店舗とのゆるやかな親和性が求められた。敷地は目黒通りと幅員の狭い前面の道路に挟まれた三角州のような区画であり、通りから人々を巻き込みながらも、街に馴染むようなあたたかい設えにする必要があった。モールテックスという自然素材の左官と、木製建具を取り合わせ、全面透明壁にすることにした。 陶芸は、粘土を成形し釉薬を塗り、高温で焼くことという重層的な作業によって器を完成させる。 人の手を介して、土を捏ね、形作っていくという行為そのものからインスピレーションを得て、本建築にも自然の素材を取り入れられないかと考えた。タイルもその1つであり、今回はリクシルさんのモニターという形で、タイルを無償提供頂く運びとなった。エントランスから室内を見た時にタイルが空間を優しく包み込む大樹のような存在になることを期待した。 今回はそれぞれの行為をトレースしながら、空間に落とし込んでいった。この場で繰り広げられるであろう創造性に富んだ多様な創作活動を想像しながら。