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敷地は静岡県富士宮にあり、晴れた日には民家の向こうに富士山が映える。ここでは、クレーン工場の職人たちの休憩所および事務所としての機能が求められた。 光を採り入れつつ、雑然とした工場周囲の環境からは距離をとりながら、富士の空気とつなぎ直して、職人たちがひと時身体と心を緩めるような場所ができないかと考えた。 庭はスカートのドレープのような三次曲面のFRPパネルで囲まれ、パネルには、工場の廃棄場から拾ってきた溶岩のパターンによる穴が開けられている。 溶岩の気泡から落ちる無数の光の粒が空間を満たすとき、この場所はふたたび富士の裾野の一端となる。