
敷地は4辺とも、庭の樹木・小さな林・学校の土手と桜の緑に囲まれた、市街地の中でも恵まれた環境にある敷地です。 南側道路と敷地の一部は、東側道路より約2m下る斜面になっており、周囲の緑と斜面をどうやってプランに取り入れ、かつ、周囲の環境にいかに溶け込ませるか、が今回の計画の鍵でした。 特に南の坂道に面する木立ちとその周囲の景観は、市街地にこの敷地が有ることを忘れさせてくれます。 主要な室は、この景観を最大限取り込めるように配置し、玄関の土間は、内部と外部をつなげながら、借景を最大限に楽しめる中庭へと導きます。 家の廻りは、バルコニー・中庭・格子と外壁に囲われたパーゴラ路地・アプローチ・裏路地・菜園庭へとつながり、建物の周囲の内部と外部がさまざまな形で密接に、また、ゆるやかにつながる計画としました。