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中国上海、旧フランス租界の中心に位置する屋根裏部屋の改修計画です。 プロジェクトの位置する旧租界地区には1940年代までに建てられた西洋風建物が多く残っています。竣工当時、多くは外国人の邸宅として使われていましたが、文化革命時代に富の再分配の一環として、もともと1家族1軒だった住宅が1家族1層または1家族1部屋に分割されました。この屋根裏部屋もそのような変遷を経て現在のクライアントのものとなり、長い間空き部屋として放置されていました。 設計に当たっては、新しい生活を受け入れつつ、屋根裏部屋らしい余白を残すことを大切にしました。具体的には生活空間となる屋根裏の下部、およそ身長高までの空間をクライアントが所有していたチーク材で包み込み、合わせて作り付けの家具を造作しています。上部は角のない抽象的な仕上げとして空間に広がりをもたせ、また大きな円形の天窓を新設しました。旧租界地区の住宅地に埋め込まれた隠れ家のような住処です。

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