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中国上海、居住区の小学校前に立つキオスクのようなカフェ。 2000年前後に開発された居住区の一角、高層マンションの低層部に設けられたカフェの設計です。カフェの正面には小学校があり、周囲には集合住宅が立ち並んでいます。中国では両親や祖父母が子供を小学校に送り迎えすることが一般的で、登下校時には校門前が家族で賑わいます。この子育て世代が多い地域の特性を設計に取り入れました。 外立面は折れ戸で構成され、室内を完全に開放できるようにしました。中心にはケーキのような形状の三角形カウンターを設置し、その上に鉄板製のドーム屋根を載せました。売店のような外観は遠くからでも目立ち、小学校と同じ珊瑚色で仕上げ、親しみやすさを持たせています。室内の壁には、建物外壁の水平パターンをベニア板に変換して取り込み、木の水平線はメニュー置きやドアの取手として利用されます。入口脇には鏡を設置し、店内奥の席からも通りの様子が見えるようにしています。 登校時には子供を送り出した人々で賑わい、下校時には子供を待つ人々が集まり、週末には子連れの家族で溢れる、地域の集いの場となっています。