南青山の東洋医学クリニック+鍼灸院

ビルディングタイプ
医療施設

DATA

  • ビルディングタイプ
    医療施設
  • 延べ床面積
    51.48㎡
  • 竣工
    2020-12

CREDIT

  • 設計
    小木野貴光アトリエ一級建築士事務所
  • 担当者
    小木野貴光
  • 施工
    株式会社ABLE T・K HOME

「R壁」と「スキップフロア」で、空間の「領域」が変わる場を設計した。 患者は心身に対する不安感を抱えて、待ち合いで診察を待つ。待ち合いは不安感を少しでも解消する「開放感」を持つ「間」のスペース。 診察室では、ドクターと話しをし、触診等を受け、診断を受ける、症状に対し解決方針を探る、「動的」で明るい「陽」の場となる。 鍼灸院で診察室は「リラックス」して治療を受けるほの暗く落ち着いた「陰」の空間。 「間」「陰」「陽」、3つの異なる性質の空間、その領域の質が変わる切っ掛けとして、「R壁」と「スキップフロア」を境目に設けた。 小さなスペースで、天井高さも低い状況で、どうすれば、居心地の良い空間がつくれるか考えた。元々室内には、構造上の関係で、50センチほどの段差が有り、南側半分の明るいエリアが高い範囲、北側半分が低い範囲になっている。段差をネガティブなモノとして考えるのでは無く、逆に段差を上手く使う事で、より良い空間をつくる事を目指した。 段差をスキップフロアにする事で空間全体に変化をつけて、開放感を持ちながら段差を解消した。待ち合いスペースを、小さいながらも溜まれるスペースとして、スキップフロアで受付とクリニック診察室にいく目線の変わる動線が、天井が低い事での圧迫感を感じさせない空間構成となる。 クリニック診察室を、明るい南側のスペースに配置。天井が低いが、入室の為にスキップフロアで上がる経験をする過程で、天井高さは気にならなくなる。鍼灸院のエリアは北側の落ち着いたエリアに配置した。診察室で診断を受けた患者がリラックスして治療を受ける。他の場所から独立し影響を受けない場所とした。

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