KAUNIS CLINIC

ビルディングタイプ
医療施設
5
495
日本 東京都

DATA

  • ビルディングタイプ
    医療施設
  • 工事種別
    新築
  • 延べ床面積
    52.58㎡
  • 竣工
    2020-12

CREDIT

  • 設計
    LINE-INC.
  • 担当者
    LINE-INC. 勝田隆夫・稲垣直秀 クリニックプロデュース・ロゴ&グラフィックデザイン・WEBサイトデザイン: SIMONE
  • 施工
    MESSE Co.,Ltd.
  • 撮影
    Kozo Takayama

空間、音、香りに至るまで全ての体験をデザインした美容外科クリニック フィンランド語で「美しい」を意味する「カウニス」。このクリニックは、自分らしく美しく、生きることを探究しているお客様の「美の物語を紡ぐはじまりの場所」です。カウンセリング・手術・アフターフォローまで院長が一貫して担当するきめ細やかな診療をサポートするために、従来のクリニックを構成する要素を一つひとつ見直しています。また、予約から術後までの一貫性を持ったブランディングを行なう上で、空間・グラフィック・音・香り・ウェブサイトの全ての体験で女性が心地良さを感じる美意識を追求しています。 敷地は表参道駅から徒歩3分のラグジュアリーブランドエリア裏の静かな場所です。患者様のプライバシー配慮が重視されるプライベートクリニックのため、外部からの視線が課題となります。全面ガラス張りの3500mmのファサードに対して、半透明の布という素材で、外からの視線を遮りながら、柔らかな表情で出迎えます。院内はレセプションスペースを軸に、出入りの多いカウンセリングエリア、診察・オペ・リカバリーエリアに分け、プライバシーに最大限配慮したプランで構成。動線のメインとなる廊下は、間接照明を天井外周に添ってひと繋がりに配置し、空間の広がりを強調しています。 また、従来のクリニックは部屋が細分化された機能優先方の配置計画となり、壁面と建具が必然的に多くなります。そこで、壁面の出角と入角を80Rと大きく定め、建具や欄間にもRをとりながら、空間全体のトーンに調和させています。その効果は従来の空間に対する既視感や緊張感を取り除き、照明の陰影に美しさをもたらします。 照明は肌の色を正確に確認できるよう、診療スペースは主にダウンライト(3500K)使用し、それ以外の空間は患者様にリラックスしていただけるよう、暖色のダウンライト(3000K)ベースに間接照明(2700K)を使用しています。空間全体の仕上げは、機能により素材は分けつつ、空間・グラフィック・ウェブサイトを構成する数種類のブランドカラーで色を統一することにより、視覚的かつ身体的な調和を生み出しています。 美容外科は、患者様の行動と感情が手術前の「アップタイム」と手術後の「ダウンタイム」で異なるため、それぞれの諸室で空間がもたらす効果を丁寧に設計する必要があります。それゆえ、光・素材・色とともに、音の効果をプランニング上で重視しています。グレゴリオ聖歌でも注目されるソルフェジオ音階の周波数別効果を設定し、2つのエリアでオリジナルの環境音をサウンドデザインしています。カウンセリングエリアでは心を安定させる174Hzや不安を緩和する396Hz、診察・オペ・リカバリーエリアでは傷ついたDNAの修復をする528Hzをベースに構成しています。 開院して2ヶ月ですが、スタッフ様をはじめ、従来のクリニックとの違いに気づかれる患者様の声も多いと伺い、クリニックで過ごされる1つひとつのシーンで効果を感じています。 このカウニスクリニックが、外見の造形的な美しさを追求する美容外科の役割を超え、患者様一人ひとりの新たな価値観の発見、自分への新たな気づき、を与えてくれる「美の物語のはじまりの場所」となることを願っています。

物件所在地

PROJECT MEMBER

施工
MESSE Co.,Ltd.
延床面積
52.58㎡
竣工
2020-12

KAUNIS CLINIC

5
495
日本 東京都
5