内町の美容室

ビル一棟のリノベーション 鍛冶屋町の美容室のオーナーがカラー特化型のサロンとして2店舗目をオープンさせたいと言うのが始まりであった。 1店舗目とは対象的にシンプルで無機質なデザインを望んでおり、カラーの新しい可能性を追求していきたいといったオーナの姿勢から機能的で要素が整然と並んでいるクリーンな研究室のようなデザインコンセプトが理想的ではないかと考えた。 空間の構成として1Fが受付とオープンスペース、2Fがシャンプースペースとカットスペースとなっている。全体を無彩色の均衡で保ちながら美容室の重要な要素である照明を空間を印象づける装置として適所に配置した。 ファサード、内部で感じる体験、機能、すべてに寄与している。 カットスペースの合わせ鏡は一店舗目を踏襲しており、非現実へ誘う重要な要素として働いている。また本来であれば客席から見えない位置で行うカラーの調合も、あえて側で行うことで色が出来ていく行程をお客様が肌で感じられるようにした。 まだ見ぬ美しい髪色を突き詰める場所として、 この空間が役に立てることを願っている。