播磨町の家

ビルディングタイプ
戸建住宅
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1,118

PROJECT MEMBER

DATA

CREDIT

  • 設計
    l y h t y (リュフト)
  • 担当者
    黒木大亮 / 玉利尚美 / 小泉美由紀
  • 施工
    直営分離発注方式
  • 撮影
    笹倉洋平(笹の倉舎)

播磨町の家 / l y h t y 敷地は兵庫県の南西部に位置する住宅街にある。 郊外ではあるが、各種学校が近くにあり都市部への通勤圏内で子育て世代が増えつつあるエリアである。北西面をバス通りの道路に面し、三方を隣地に囲まれたおよそ29坪、建蔽率60%の敷地であった。 依頼主は20代の夫婦二人。近い将来、サイクルショップ経営予定のご主人のための店舗計画部分、自家用車 + 来客用の駐車場。そして家族形態が変化する可能性も見越した居住部分を求められた。 限られた敷地一杯に建築物を感じさせるように配置。交通量の多い道路面、三方を近接する住居に囲まれた敷地。プライバシーの確保と日射取得、相反する条件をクリアしつつ心地よい陽光の入るゆたかな空間をつくるために中庭を中心にした二階リビングのプランとした。 空間構成としては、1階を趣味の部屋(店舗計画)と納戸、駐車場とした店舗空間に。居住空間へと続く階段も店舗の雰囲気を損なわぬよう意匠性を意識した左官仕上げとした。ディスプレイ計画を容易にするため米栂の板張りを左官仕上げと併用した。粗野な印象を抑えるために米栂材にスリットを入れ、細幅の材を連続することで繊細な印象を持たせた。 2階は中庭バルコニーを中心に、壁面収納を持つ寝室、リビング、水回りと続く。どの開口部も外部からの視線を交わして計画したので開口部に目隠しは不要。プライバシーの確保と日射取得を実現した。二階リビングにすることにより天井高さを確保。唐松の登り梁をツーバイ材で特注。壁、キッチンカウンターの左官仕上げともよく馴染んだ。 外観は周囲の建物にならった勾配屋根。工場のような趣のガルバリウム大波が植栽を引き立てる。周囲の街並みに溶け込みつつも店舗要素を入れ込んだ。 昨今のコロナ禍における世情により益々求められるであろうスモールスケールの職住一体建築となった。

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