




-Cortina(覆う)- 東京・目黒通りに面するテナントビルの最上階に モノクロームをベースとした半個室の空間で施術が出来るアイラッシュサロンを出店したいと伺った。 この通りは目黒と白金の中間に位置し、東京都庭園美術館の対面でもあることから、高い感受性を持つ人々が行き交う場である。 デザインにおいてはシンプルな素材で構成しながらも、機能と意匠を兼ね備えた様々な要素で”覆う”ことを考えた。 アプローチのカーテンは壁面収納を覆う機能と合わせ、ブース内へ導く期待感を演出し、 瀬術室入口は柔らかな丸みを持ったアーチ型とする事で緊張感を和らげる。 自然光の侵入をカットするための意匠壁はミラーで空間の広がりを持たせているが、 透明塗料を塗り重ねることでアートのような佇まいとしながら、ゲストが不快に感じないように映り込みをコントロールしていく。 さらに壁や床、家具やカーテンはモノトーンのマテリアルで統一しながら、 単調にならないように質感や艶感を調整することで奥行きを与える。 “覆う”ことを意味するCortinaという言葉はカーテンの語源となったとも言われている。 過剰なものではなく、デザインされた機能で覆っていくことで空間としての美しさ・質が高まっていくように、 アイラッシュもまた、人間に与えられた機能に美しさが加わっていくものだと考える。 出店が続くサロン業態。 他店との差別化が求められる中、一方で業界としての質の低下も感じられてしまう事もある。 質の高いサービスと空間が共にあることで、 店舗としての本来の魅力を持つ、高感度な人々に愛されるサロンとなることだろう。

