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外から内へ、内から外へ視線が幾層にめぐる、つながりのある家。 外観はあえて窓を設けず、閉じた構えとした。 その玄関扉を開けた瞬間、視線は一直線に光庭へと抜け、さらにその奥の景色へと導かれる。まるで“外に入った”かのような感覚を覚える、そんな空間体験からこの住まいは始まる。 建物の中心に設けた光庭や、リビング上部の吹抜け、計算された開口部の配置により、外→内→外→内と視線が幾層にも抜けていく構成を実現した。空間の連続性が、どこにいても家族の存在を感じられる安心感を生み、自然光や風もやわらかく巡る。 閉じながら開く、分かれながらつながる。 この設計が目指したのは、暮らしの中に“ひらけたつながり”を宿すこと。プライバシーを守りながらも、視線と気配で家族がつながり、風景が重なり合う、やさしく奥行きのある住まいである。 光庭を核とした内向きの開放性――周囲を建物に囲まれた住宅密集地において、プライバシーを確保しながらも光や風、視線や気配がゆるやかにつながる開放的な住まいを目指した。中心に光庭を設け、リビングやダイニング、階段などを囲むように配置することで、屋内にいながら自然を感じ、視線が抜けていく豊かな空間体験を生み出している。外観は閉じ、中に入ると一気に広がる断面構成とすることで、都市に暮らしながらも内側に穏やかな、ひらけたつながりを宿す住空間を実現した。 【周辺環境】 敷地は駅から徒歩圏内の住宅地に位置し、周辺には集合住宅や高齢者向け住宅、店舗などが混在している。生活利便性が高く、近隣には公園や神社、運動施設も点在し、緑のある落ち着いた住環境が広がっている。子育て世代にも人気があり、地域コミュニティのつながりも感じられるエリアである。一方で、敷地は周囲の建物と近接しており、プライバシーの確保や採光・通風の確保が設計上の重要な課題となった。
