HOTEL SOSEI SAPPORO M GALLERY

ビルディングタイプ
ホテル
2
278
日本 北海道

DATA

CREDIT

  • 撮影
    Nacasa & Partners Inc.
  • 設計
    DESIGN STUDIO CROW
  • 担当者
    藤本 泰士 / 末木 なな子 / 劉 敬麒
  • 施工
    ジーク東京店

当時まだ未開の地であった北海道は、明治初期に開拓使を札幌に開庁し、御雇外国人を招き入れて世界の英知を結集させ、文明開化が急速に進んでいった。その中で開拓使に雇われていたアメリカの化学技術士が、北海道内の地質調査時に野生ホップを発見し、現在のビール産業へと発展していった歴史がある。 ”ホテル創成札幌Mギャラリー“は、国内で第一号の本格的なビール工場“開拓使麦酒醸造所”の跡地でもある現サッポロファクトリーの敷地内に計画され、札幌の過去と未来を繋ぐ新しい拠点として、地域の更なる発展に繋がる存在となる事を目指している。 インテリアデザインにおいては“フロンティアスピリット(開拓使の精神)“をメインテーマに掲げ、札幌の街の発展の中心人物でもある“開拓使”と、その中の事業の一つでもあるビール製造のキーマンである“ブラウマイスター”。彼らを物語の主人公に据え、時代を駆け抜けていく当時の情熱と高揚感、近代化の影響を受けての”和と洋、過去と未来が入り混じる芸術性を持ったカオスさ”をサブリミナル的にエリア毎に展開させていきたいと考えた。 その他にもビールの原料となる麦、ホップを始め、香水の原料とされていたハナマスの花やラベンダーなどの植物、この地ならではのマテリアルから生き物まで、開拓使が当時の諸産業で欠かせなかった北国の豊かな自然を、各所のプロダクト、グラフィック、カラースキーム、アートワークにアイコンとして取り入れ、新たな解釈で環境作りを行なっている。 “フロンティアスピリット”が根付くこの地にて、このホテルが当時のエモーショナルなシーンをユニークな芸術的表現で体現出来る、唯一無二の存在となることを願っている。

物件所在地

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