
補足資料

PROJECT MEMBER
「灰色」 クライアントは「グレートーンでまとめたい」というシンプルな要望を持っていた。 そこで「灰色」について考察した。 grey(英)とgray(美)には2種類あり、「grey」は西暦700年頃、「gray」は1825年頃から使われている。 「grey」はゲルマン語で「光る、輝く」といった意味があり、隠されたイメージとして光沢のあるシルバーのイメージがある。 また、グレーの和色名は、「灰色」や「鼠色」と言われている。微細な色の違いをいう場合、灰色は黄み、鼠色は青みがかった色とある。その理由は灰になる前の木などが燃える様子から、赤味や黄味の残映が微かに灰色に残っているからだと言われている。 そこで、空間のベース色に木材の赤味を足し、空間全体のトーンで日本の灰色を表現することを試みる。 実際には改装案件のため残す色味とグレーを重ねる色味を選別し、そこに新たな素材を加えることで空間のトーンを整えた。 また、店名の「TRIANGLE」を表現するために机の木目を三角形で分割し、アクセントとした。 私はここで日本のグレーを感じてもらえればと思う。