Sun Tower

ビルディングタイプ
美術館・博物館
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537
中華人民共和国 Shandong

補足資料

Sketch first idea
その他
Shaped to Capture Movements of Sun and Sound of Sea
ダイアグラム
Equinox Shadows Marked by Water Channel a Time Device_Plan
ダイアグラム
Site Plan
図面
Ground floor plan
図面
Library floor plan
図面
section
図面
Phenomena Space Section
図面

DATA

CREDIT

  • 撮影
    Iwan Baan / Jonathan Leijonhufvud
  • 設計
    OPEN Architecture
  • 担当者
    Principals in Charge: LI Hu, HUANG Wenjing / Design Phase: CAO Mengxing, LIU Xiaoyang, Daijiro NAKAYAMA, LU Di, WEN Peng, WEI Zihao, ZHANG Ziyao, LIN Jingran, Crystal Kwan, BI Shunjie, Giovanni ZORZI, Anastasia MASLOVA / CA Phase: LU Di, Daijiro NAKAYAMA, WANG Dongsheng, LIU Dandi, TANG Junhan
  • 施工
    China Construction Eighth Engineering Division / Yonglu Curtain Wall / Qingshang Interior
  • 構造設計
    Arup

中国煙台経済技術開発区の臨海部に位置する公共文化施設である。屋外劇場、デジタル展示スペース、図書館、カフェ、バーを備え、頂上には「現象空間」という特別な半屋外スペースがある。 考古学的発見によると、煙台市は中国で最も早く太陽崇拝文化が誕生した場所の1つであることが明らかになっている。〈Sun Tower〉は自然現象を捉え、礼賛するために設計された。 また、人々と自然をつなぎ、さらに新しく開発された街に必要とされる文化、公共施設を提供する。 デジタル展示スペースと図書館は、沿岸新地域内のつながりと環境認識の向上を目的としている。 太陽の動きから形づくられたタワー 〈Sun Tower〉の幾何学的な形状は、この敷地から観察される太陽の動きによって形づくられている。 建物の外殻の北端は、春分と秋分の正午の太陽光と平行になっており、屋外劇場の軸は夏至の日に伝説の芝浦島から昇る太陽を指し、エントランストンネルは冬至の日の夕日と一直線に並んでいる。また、屋根の円形の輪郭は夏至の正午の直射日光に垂直な平面に位置している。 パッシブクーリングだけでなく海の音を集めて増幅する、自然の力を活かす建築 建物には、エネルギー消費を大幅に削減しながら室内の快適さを維持するためにパッシブ戦略が多く活用されており、夏でもほとんどのスペースは空調設備を必要としない。 これらの戦略には、新鮮な空気の供給にトンネルクーリングを利用すること、熱容量を利用して室内の温度変動を低減すること、自然換気を促すこと、煙突効果を利用して熱気を排出することなどがあり、室内空気の流れを促進ことで、人々がより快適に過ごすことができる。 この建物にはシェル構造を採用しており、2層の白いコンクリートシェルが本体を形成し、スラブとスロープで接続および補強されている。 海に面した建物の凹面の内側シェルは音を集める役割を果たし、海からの音を吸収し増幅している。その下部には半屋外の劇場があり、ゆったりと海を眺める場所としても利用される。 内側のシェルの上部には、図書館と「現象空間」が設けられている。図書館では、従来の書籍と電子書籍の両方が利用でき、海と空の間で読書をするのは、とても特別な体験である。 「現象空間」は、目的をもたない半屋外空間として意図的に設計された。海に面した水平に広がる開口部からは、素晴らしい景色を望むことができる。 屋根の中央にはオキュラス(円形開口部)があり、雨水が流れ込み、小さなプールに貯まる。このプールの水は、毎日午前5時から午後9時まで、1時間あたり9分間渦を巻き、時を刻む装置として機能する。 建物の中央、内殻と外殻の間には、スロープに沿ってジグザグに上昇するデジタル展示スペースがあり、展示内容は容易にできるよう設計されている。 内壁のピンホールの一部は、埋めずに展示物をひっかけることができるように処理されている。打放しコンクリート天井にも、展示物を吊り下げることができる機能をコンクリートピンホール内に打ち込まれている。。 建物と一体となり自然現象を強調する広場のデザイン この建物は貝殻のような形をした広場に位置しており、建物のフットプリントと屋外劇場がつながり、完全な円を形作る。 公演に使用されないときは、舞台は霧と噴水が現れる。広場は舞台から海に向かって広がり、大きな屋外円形劇場を形成している。 広場の中心から放射状に伸びる楕円形のリングは、惑星の軌道を思わせる。地面に立体的に刻まれた水路は、春分と秋分における昼夜の境目を示している。また、タワー北端の影は水路に沿って正確に移動し、1時間ごとに楕円形の輪と交差する。 外側のリングには、伝統的な太陰暦の24節気を示す噴水が埋め込まれており、噴水の水しぶきが海の満ち引きとシンクロする。 〈Sun Tower〉は建築様式として特異な存在であり、自然を尊重する古代の知恵と現代の都市文化が融合した文化的な「灯台」である。 この建築物は、空気、光、音、自然現象という目に見えないエネルギーを形あるものへと変換し、人々が宇宙や自然の無限のサイクルとつながる瞬間を体験できるよう導いている。

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