




PROJECT MEMBER
敷地は、田圃の担い手が少なくなった場所を開発により住宅地として拡張して、多くの住宅が建ち並びつつある場所である。敷地南側には、川が流れその奥には手入れのされている美しい山の緑が望める豊かな環境である。ここに夫婦と子供3人の住まいを考えた。 敷地には、北側、南側の両方からのアクセスが可能な道路が接続され、北側は分譲地の新たな道路で、敷地の中央につながるT字路の突当りとなっていた。そのため、北側から主にアクセス(駐車スペースや玄関・アプローチ)出来るように設計を行った。主な要望としては、ご主人が趣味で育てているメダカの飼育スペースを、奥様が絵を描くスペース、家族の気配を感じながら大らかに暮らせる空間を求められた。建物の平面形状は、敷地に対してシンプルに東西に長い長方形に、玄関とサンルームをそれぞれ南北に張り出させて南北でシンメトリーに近い形になる様に平面を整えた。内部は、建物平面の主となる部分の半分をLDKとして、残り半分を寝室・水廻(浴室・洗面・トイレ・収納)とした。2階は子供たちのスペースを屋根裏部屋の様なワンルーム空間とし、LDKは屋根形状を現しにした吹抜けとなっており、2階に設けた開口部と繋がり子供たちの気配を感じられる様にしている。 外観は、主となる部分を家形の切妻として、北側の玄関・収納と南側のアトリエを同じ屋根勾配・高さをそろえた下屋根として、南北の立面を整えた。素材としては、主となる部分を左官仕上げのシラスそとん壁とし、北面の玄関部分を板貼、南面のアトリエ部分をガラス張りのサンルームとした。 出来る限りシンプルな構成で計画した住宅だが、暮らしの多様性(それぞれの趣味や暮らし方)を大らかに包み込み、家族の気配を感じながら暮らせる住宅になったと思う。