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■外装の改修■ 浜松町は港区の資料によると、江戸時代に遠州浜松出身の人物が名主となり『浜松町』となったとある。江戸末期の古地図に見られるように、そのころは大名屋敷が建ち並び存在感があったのだろう。一方時代は変わり現在は大門通りの先に東京タワーがビル群の屋上を突き抜いて頭を出している。時代が変わっても堂々としたシンボルが街の歴史を継いでいるのではないか。そんな歴史ある街並みの一部にそっと黒御影石の建物が建っていた。ビルオーナーからは街のシンボルになるように外観を改修してほしいとの要望である。大名屋敷の大屋根のスカイラインや東京タワーのトラスの特徴を図形化しオマージュすることで外観が決まった。 さらに夜間も賑やかな街で、デザインの要となる斜めのラインを強調する照明により、周辺のビルの煌々と光る看板にも負けない存在感と個性を単純明快に示している。