
PROJECT MEMBER
水島は、コンビナートがある工業の街である。敷地は、コンビナートの近くに位置し、クライアント(ご夫婦ともに)が幼少期に過ごした住み慣れた環境である。また、造成され40年以上経過した敷地であった為、周辺には住宅が建て込んでおり、建物からの視線の抜けは一方向の敷地であった。この場所に、4人がお互いの気配を感じながら、緑の楽しめ穏やかに暮らすことのできる住宅を考えた。 ご夫婦は、共通の趣味を持ちつつ、それぞれの楽しみもある家族で休日は、共通の又はそれぞれの趣味を楽しむ。ご主人は、職業がら物を大切にしつつ丁寧に使われ、奥様は趣味を楽しみながらご自身のスキルアップのために時間を使う方であった。平面計画としては、建物のボリュームをL型として中心に主室を配置し、ご夫婦お互いの趣味の部屋をその両端へ配置した。玄関からは土間が続く空間とし、奥様の趣味であるお茶のできる和室とお子様が勉強できるスタディコーナーとなっており、その続きで主室が間仕切りのない空間で連続している。居間は、一段下に下がりながら天井高さを高くとり、その奥にご主人の書斎を設けた。また、多くの友人や知人を招くことも有り、水廻と寝室・個室は、2階へ配置し、プライベート空間を分ける計画としている。当初の計画では、ガレージも住宅部分(ご主人の書斎)と繋げて行き来出来るようにしていたが、コストダウンを行うため別棟とした。 外部空間のテラスや庭は、住宅のL型形状とガレージにより、囲われた形状となりコートハウスの形式に近い形となった。また、玄関を敷地の奥まったところに配置することにより、庭の緑を眺めながらアプローチが出来るようにしている。日々、趣味と緑を楽しみながら、豊かさを感じ暮らせる住宅となった。