LIGHT UP COFFEE 下北沢

ビルディングタイプ
カフェ
6
423
日本 東京都

補足資料

平面図
図面

DATA

CREDIT

  • 撮影
    長谷川健太
  • 設計
    Spicy Architects
  • 担当者
    山本稜 / 大澤さな子
  • 施工
    Souta Yoriki
  • アート
    長岡勉
  • 塗装
    丸廣意匠
  • 木工旋盤
    前田洋工作室
  • 矢橋大理石

日常の中の非日常 / The Extraordinary within the Ordinary もともと1階に2席の客席と焙煎所、2階は倉庫として使われていたライトアップコーヒー下北沢店を2階も客席として計17席の店舗に改修した。今回で3店舗目の設計となるライトアップコーヒーは、バリスタの淹れるコーヒーをもっと身近な体験にしてほしいというオーナーの願いから始まった。そして、日常の延長線上にある非日常を感じる場所をつくることを目指し、1階と2階で異なった体験の店舗を計画した。 1階: バリスタとのコミュニケーション 敷地は2面の道路に面した隅切られた角地にあり、建物の平面図は台形である。道路に面した3面の開口を見渡すことができるように斜めのカウンターテーブルを店内中央に設けた。バリスタにスポットを当てて、コーヒーを淹れる過程を間近で楽しむことができる。自然にバリスタと客の間では会話が生まれ、3面のガラスの開口から街の賑わいを感じることができる。このカウンターと厨房を構造用合板で同じ作りにし、それぞれを等価に扱うことで虚飾のないフラットなコミュニケーションを表現した。 2階: クラフトマンシップで応える 1階の明るく活発な空間とは対照に、二階はよりコーヒーに集中出来る落ち着いた空間を計画した。ライトアップコーヒーには生産から抽出まですべての工程で手作業の技術とこだわりがあり、クラフトマンシップに基づいている。我々も作り手のこだわりと技術の光るもので応えたいと考えた。中央に配置された大テーブルは漆塗りの技術を活かした艶塗装で製作。このラテのようなグラデーションテーブルは店内や置かれるコーヒーカップを反射させ、特別なコーヒー体験を演出した。さらに、アーティストの長岡勉さんにブランドのコンセプトとカラーから着想したアートを制作いただいた。 このように、建築的な操作は最低限に整えるだけに留め、家具の設えや配置だけでコーヒーを介した体験そのものを豊かにすることを目指した。そして訪れる人々の日常と非日常が交差するカフェになることを願っている。 (山本稜)

6

物件所在地

6