
PROJECT MEMBER
「過去と現代を結ぶ拠点」をコンセプトとして、箱根仙石原の閑静な森の中に誕生した一棟貸切別荘”AKNOT HAKONE。 1972年、ミッドセンチュリーのデザインで建てられた建築に、再び命を宿すためにこのプロジェクトは開始した。 その地となる箱根は、五街道の一つ東海道に沿った温泉地で旅の疲れを癒やす場として古くから親しまれ、後にはその自然豊かな土地柄から、絶景と名所を訪ねる国際的な観光地として賑わった。現代も日本を代表する観光地として、人々から愛され続けている。 ”AKNOT HAKONE”は、このような箱根の伝統的な旅人の歴史と豊かで美しい自然を、現代の生活様式と融合させ、当時の建築家たちが夢想したであろうモダニズム建築のオリジナリティを受け継いだリノベーションを施した。 45度ずつ回転していく建築プランはまるで森と共生するかのように、朝から夜まで一日を屋内に居ながらも自然の力が人々の心身を癒す。 そして、家の中心のスペースとなるリビングの大窓からは箱根の名所である大涌谷を一望でき、その雄大さは圧巻だ。 また、建築された当時でも再現可能な家具・建材を用いてデザインし、過去の異文化が現代と重なり合うことで今を生きる人々に新しい価値を生み出せることを体現した。 日本の古き良きものを、現代人が触れて、嗜む機会は乏しい。 ”AKNOT HAKONE”では、徒然に過ぎゆく日々の中で、ひとときの限りある休息を、日本の文化や古雅な美術品と共に過ごすことで「新たな発見をする場」となり、 訪れるすべてのゲストの記憶に残る空間を提供することを目指している。