Arc yakushima

ビルディングタイプ
ゲストハウス
12
327
日本 鹿児島県

PROJECT MEMBER

DATA

CREDIT

  • 撮影
    Shu Ito
  • 設計
    PEAKSTUDIO
  • 担当者
    藤木俊大 / 佐屋香織
  • 施工
    笹原工務店
  • 構造設計
    Graph Studio
  • 設備設計
    NoMaDoS
  • 企画/事業主
    SHIFT-x

自然との距離感を調停する 屋久島に新たにゲストハウス、ワーケーションを中心としたコミュニティの場をつくる計画である。敷地は島の南側ほぼ亜熱帯気候の植生帯エリアに位置し、南東に緩やかに傾斜しており、東側には小川が流れている。北東にはモッチョム岳、南東には海が見える美しい場所である。 一方で、強い風雨や猛烈な勢いの植物や生き物など、人の力が及ばない自然の苛烈さも感じさせる。 ここに建つべき建築は、自然に対し開きつつも適度な距離を保つ必要があると感じた。
建物は4つの棟に分けられ、9室のシングルルーム棟、3室のダブルルーム棟と共同の水廻り棟、そしてダイニングを兼ねたWSルーム棟を計画し、それぞれを三角形のテラスが繋いでいる。 各客室は海向きの部屋と山向きの部屋があり、WSルームは東側の森に向かって大きく開いている。外壁は防虫効果もある焼杉張りで、これは施主と仲間たちが自ら焼いたものでできている。 また、島の湿気や植物からの距離をとるため、斜面に対し高基礎に井桁に組んだ床梁を乗せ、建物全体を地盤から浮かせている。
視線の高さを上げることで海への眺望を確保するとともに、内部の空間体験も地面から樹冠までを感じ、内外を行き来する動線によっても様々に自然を体験することができる。 WSルームは日常的なカフェ利用から、イベント利用、ワーケーションでの仕事利用まで様々で、旅行者と地域との境界をなくしていくことに一役買っているし、Co-ownerたちによって運営されるこの建築は多くの意見ややりたいことの実現の場になりつつある。


物件所在地

12