湯河原の擁壁

ビルディングタイプ
別荘
17
697
日本 神奈川県

補足資料

平面図
図面
断面図
図面
ダイアグラム
ダイアグラム
建方完了時写真
その他

DATA

CREDIT

  • 撮影
    西川公朗 / 齋藤弦
  • 設計
    Strings Architecture / 湖雲山
  • 担当者
    齋藤弦 / 酒井禅道
  • 施工
    瀬戸建設株式会社
  • 構造設計
    平木裕文 / 株式会社周設計
  • 造園設計
    橋内智也

親子二世帯のための週末住宅である。敷地は火山が長い年月をかけて浸食された地形の中の、雛壇状の別荘造成地の一角である。間知石擁壁によって造成された土木的地形の上に、不自然なコントラストで小さな住宅が並んでいる。一見歪なこの状況を独自の建築の形式に変換できないかと考えた。土木スケールと建築スケールの間を調停する、擁壁に擬態させたRC造の斜めの構造体(以降 ” 擁壁 “)を背骨として建築を構成する。この ” 擁壁 ” を コアとして、機能に合わせて変形させる。さらに施主である音楽家のスタジオとして、響きを担保する気積を与え、擁壁の断面形状がL字にクランクしたような形態が生まれた。そこにかつての地形をトレースするような、木架構の屋根を” 擁壁 ” に腰掛けるように設置することで、土木的地形に寄り添うような住空間とした。些細な敷地の問題点に着目し、住人の特性を掛け合わせることで、その状況下でしか成立し得ない建築の形を目指した。

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