TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO

ビルディングタイプ
その他商業施設
6
308
日本 東京都

補足資料

平面図
図面

DATA

CREDIT

  • 撮影
    阿野太一 / 楠瀬友将

模型文化を発信する、タミヤの新フラッグシップ「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」の設計を手掛けた。既存店の向いに新築された新虎安田ビル1階の、前面大通りの大きな歩道空地に面する6テナント分の区画が敷地となった。既存の模型ファンにとどまらずファン層の拡大を目指し、世界に向けて発信できる文化拠点としてのフラッグシップが求められた。 巨大なツインスターが出迎えるメインエントランスから入り、売り場を抜けて左奥にはイベントスペース「MODELERS SQUARE」、右側はカフェを併設する1/1スケールの車両展示スペースとした。カフェエリアはオフィスエントランスにも接続し、幅広い層が集まる文化的なゾーンとなっている。歩道に面した幅広い店内を蛇行する、約6000アイテムを集約する高さ4m、全長約100mの商品棚は、趣味の部屋のように訪れる人の好奇心をかき立て、町の模型屋というノスタルジーも感じさせる。蛇行する棚の端まで見通せる貫通窓が風景を切り取り、次の部屋が垣間見えることで、店内奥へと誘導する機能を持つ。 商品棚はレイアウト変更が容易なスチールラックとし、ショーケースやハンギングラックなど多彩な陳列を可能している。このモジュールシステムや、当施設のエッセンス、コンセプトが海外代理店の手本となるように配慮して計画した。 模型店ならではの高揚感を与えるために、大きな棚の上部をストックとして、特徴的なタミヤのボックスアートを積極的に見せている。プラモデルの塗装工程のサーフェイサーを思わせる、ライトグレーの棚を背景にボックスアートが映える。グレーのMDF、パーティクルボード、ゴムチップの床でエリアを分け、各エリアの特徴や機能に合わせている。 通りからは商品棚の開口を通じ、奥の大きな壁面を利用したギャラリーウォールの展示が垣間見える。頭上には模型パーツを支える枠、ランナーをイメージしたレイヤー状のライン照明が店内をめぐり、柔らかな光で店内を満たす。また、新フラッグシップのシグネチャーとして、フランチェスカ・ゲルマンディのキービジュアルを採用した。 白く明るく生まれ変わった店内で、美術館のような品格と、物量の多さによる高揚感とを両立させた。

物件所在地

6