Gigio

ビルディングタイプ
レストラン
25
1,858
日本 東京都

PROJECT MEMBER

DATA

CREDIT

  • 撮影
    MASAAKI INOUE
  • 設計
    ROS STUDIO
  • 担当者
    YUSUKE ARIMOTO / YUKA SARATANI
  • 施工
    SET UP

三軒茶屋から東急世田谷線を乗り継いだ先にある松陰神社前駅。 駅の南北に伸びる商店街には、長年地域に根差してきた店舗群と新たな個人商店が調和を成しながら軒を連ねている。歴史的な連続性と都市の更新が共存するこのエリアにおける本計画は、約4年間にわたり同地で営業してきた9席のカウンターイタリアン「クロフネ」の事業拡張および移転に伴うデザインプロジェクトである。 新たな店舗は、メイン通りから一本入った閑静な住宅街に建つ地上三階建て集合住宅の一階部分に位置する。商店街の賑やかさから切り離され、来訪者はアプローチの過程で次第に静けさに包まれていく。ファサードは二面開口による透明性と親密性を兼ね備えた設えとした。エントランスを意図的に主導線に対して奥の配置とすることで、訪れる人々が店内の賑わいを垣間見ながら期待感を高め、内外の境界を穏やかに越境していく体験を設計している。 内部空間は、外部の静けさとは対照的に、ドアを開けた瞬間一気に高揚感を感じさせる活気あるオープンキッチンがお客様を出迎える。空間の中央に大きく流れる大理石のカウンターを基点に、2名利用のハイテーブル、家族利用にも対応可能なベンチシートといったさまざまな席種を配置。用途のグラデーションをつくることで、多様な過ごし方に対応するレイアウトとした。客席および動線幅員には十分なゆとりを確保し、あらゆる来訪者が心地よく食事を楽しめる設計としている。 オーナー夫妻が研鑽を積んだトスカーナ地方の風景を着想源とし、左官による陰影の豊かな壁面表現を中心に、イタリア製のテラコッタやテラゾーのタイル、イタリアアンティークの照明器具を配することで、素材の温度感と空間の厚みを演出した。一方で、ディテールにおいてはモダンかつストイックな要素を取り入れ、地域性と都市性のバランスを意識した設計としている。 この空間が、今後も松陰神社前に根ざし、地域コミュニティの中核として親しまれ続けることを願っている。 ROS STUDIO

物件所在地

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