
PROJECT MEMBER
夫婦と小さな子供2人のための住宅である。 住まいは、今後起こり得る生活の変化に寄り添っていけることが望ましい。そこで、変わらず住機能として最低限必要なスペース(水回りや炭室)を納めた「いえ」と呼ぶ部分と、家族の成長と共に変化していける外部空間のような「そと」と呼ぶ部分で構成される住宅を考えた。 敷地は都内の駅前住宅密集地にあり、都市の様々な景色が一同を目に飛び込んでくる。そんな周辺の無色を感じられる南側半分を「もと」の領域、北半分を「いえ」の領域と位置づけた。 高さ10mにもなる「そと」のヴォリュームには6つのレベルの床を設置し、それぞれに周囲の多様な街の景色を取り込むような大きな開口を設けて。それらを吹抜け状の階段で一体的に繋いだ。口部は木型の突出し窓を採用し、木枠を見せない納まりによって壁にいた穴のように見せるなど、住宅らしいディテールを排除することで「そと」らしさを演出した。一方、「いえ」は「そと」とは対照的なアィテールで「いえ」らしさを強調している。 通りから土間を抜け階段を上がっていくと「いえ」の窓の実には生活が見え隠れし、「そと」には道ばたで子供が遊んでいるような景色が展開している。
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